パワーレンジャー観てきた!
最初に!
わたしは映画パワーレンジャーを応援しています!
続編あったら観に行くし、続編やって欲しい!!
だから多くの人に観て欲しいと思っています!
パワーレンジャーは日本で60億で損益分岐点、70億で続編決定ラインっていう日本次第で作品の生き死にが決まる珍しい作品なんでみんな観に行ってください。
— ごく普通の一般人 (@tyohensin) 2017年7月15日
このツイートの真偽は確認していませんが!
今からちょっとしたネタバレ込みで色々書きますが、
基本的には、劇場に見に行って欲しいというスタンスです!
「パワーレンジャー」はアメリカに日本から輸出された初めてのスーパーヒーロー戦隊で、元は「恐竜戦隊ジュウレンジャー」。
まだ手探りで雑な感じと、変身前がわちゃわちゃした普通のアメリカの学生なのが特徴!
パワーレンジャー懐かしい!と、
無限大の期待値で映画を観たら!
・・・。
・・・。
・・・。
・・・。
はよ変身せい!!!
ていうのが感想!
あのね!
わたしはね!
この映画、
"It's morphin' time!!"て叫んで変身して、
"ゴーゴーパワーレンジャ〜"の曲が流れて、
大獣神(Megazord)の合体バンクがあれば、
それだけで100点だったの!
残念ながら30点です!
なんならYouTubeの方が点数高いわ!
m.youtube.com
これよこれ!
m.youtube.com
これよこれ!
m.youtube.com
これよこれ!
おわかりかしら!
変身も合体も散々焦らしたくせに、最後トミー(緑とか白担当の追加戦士)の服とかチラ見せしてさ〜
ばかーーー!
続編やってーー!!
・・・。
真面目な話、普通の(アメリカの)高校生たちが男女混合チームのヒーローになるという「パワーレンジャー」を、現代的に映画として作り直すことには、真摯だったと思います。アメリカの高校生らしい、スクールカースト制のある青春群像劇に力を入れています。今時日本の特撮ヒーローや漫画でも少ない、実直な修行パートは一周まわって新鮮ですらあります。
TVシリーズ一期のパワーレンジャーは、変身前の高校生は黄色がアジア人、黒が黒人だったのですが、肌の色を連想させる配色に問題があったようで、シーズンが進むと色はシャッフルされました。2017年映画版(以降、本作)は初代パワーレンジャーがベースではありますが、青を黒人、黒をアジア人というように配慮のある配色に変えてあります。
また、元の「恐竜戦隊ジュウレンジャー」の黄色は男性で、ピンクのみが紅一点の女性という編成でした。「パワーレンジャー」として輸出された際、黄色は女になりました。ところが、変身後のスーツはピンクがスカート型で黄色はパンツ型です。戦闘シーンや巨大戦では日本の映像も使われるので、黄色は変身後の体型も男ぽくなります。一方でピンクは、変身前はリボンのチアガールちゃんとかで、いわゆる女の子らしい女の子、変身後も女性の体型でスカート。戦隊内で女性の人数を増やし、バランスをとったつもりが、逆に同じ女性キャラの間では、酷なほど差が大きくなる形に。イエローレンジャーのような男まさりな子の方が好きというキッズはいたとは思いますが、当時はお店のハロウィン衣装にピンクは売ってて黄色は売っていなかったりとか、人気がなかったように思います。戦隊に一応女子は増えたけど、黄色はとってつけた感が残り、結局「女の子=ピンク」だったというか。
そして2017年。本作はイエローレンジャーに変身する女の子はLGBTという設定です。エンディングでは、イエローレンジャーは男だと思ってる一般人の声を聞いて、本人がちょっと満足そうなシーンもあります。最初に輸出された時の「黄色は変身したらなぜか男みたいになってる」という雑な編集を逆手にとっただけでなく、「正体を隠した仮面のヒーロー」「変身」というテーマとマッチさせて、イエローレンジャーが気持ちよく昇華されていました。"イエローレンジャー"の一つの答えを観た気がしました。
一方で2017年のピンクも、マドンナというよりはキツめの性格で、女の子同士のいざこざに巻き込まれてスクールカーストを転がり落ちてしまった元チアガールの元いじめっ子、という感じ(たぶん)。だからこその、葛藤や馴れ合えない感じの描写もいじらしく、女子特有のネチネチの無いイエローと仲良くなってくれて、ちょっとしたシーンがとても嬉しく感じました。あと、スーツもスカートではなくなりました(たぶん)。
女子についてばかり書きましたが、本作は男子もそれぞれなんだかんだいって青春のトラブルを抱えています。人種や性別以外にも、様々な問題を積極的に取り扱って、「ヒーローに変身」というテーマで上手く料理していると感じました。フツーの(むしろ青春挫折気味の)高校生が、ある日突然、もともと仲良かったわけでもないメンバーと、私利私欲に走らずに、ヒーローに変身しなくてはいけない状況になる、とはどういうことなのか。じっくりと魅せてくれます。
採掘場のシーンがとても多いのはスーパー戦隊のリスペクトでしょうか。あと、昔のオープニングと同じアングルを使う激アツのシーンもあります、数秒だけ。スーツやメカは、けっこう今風というかスタイリッシュになってしまってて、昔のままでよかったのに...と思いました。
私は日本の特撮ヒーローの映画も成人してからもたまに観ているのですが、終わった後映画館を出るときの見知らぬキッズがテンション爆上がりしている様子を観るのも良いものなのですよね。今回見かけたキッズはおとなしく、むしろすっかり飽きている感じで残念でした。まあ字幕版だったのもいけないのかもしれませんが。
映画「パワーレンジャー」は子供向けでないとして、あの頃の「パワーレンジャー」を応援していた大人向けでもない、そこをわりきれば、良作であると思います。キッズや懐古厨はYouTubeでも見とけということです。
丁寧な描写のおかげで五人のキャラクターは好きになったので、やっぱり続編はやって欲しいです!
パワーレンジャーを観てください!
http://www.power-rangers.jp/www.power-rangers.jp
※冒頭の画像は、公式サイトにあった、来場者特典の漫画家・村田雄介先生書き下ろしポストカードの画像です。最高ですね!